久々にSNI自転車部の単行本『自転車から平和を』を本棚から取り出し、読み返してみました。自転車部メンバーが「やっぱりこの本はいいぞ!!」(自分たちで言うのもなんですが)と言うので、改めて読んでみようと思ったのです。
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読んでいると、私が自転車に乗り始めた頃の大変さや、それが楽しさに変わった理由がはっきりと思い出されました。

例えば第一章で紹介されている、全国各地で行われているイベント。仲間が主催するイベントに誘われなければ、私が自転車を買うことも、続けることも出来なかったと思います。

置物になってしまった自転車

 今でこそ、普通に自転車通勤ができる私ですが、元はと言えば運動が苦手な私。そんな私が自転車を購入したきっかけは、友人の熱心な勧めでした。誘われるまま自転車のイベントに参加し、そのときに自転車に乗ることの喜びと感動の体験を得、その勢いで自転車を購入して、自転車通勤を始めたのですが、職場までは約10キロの厳しい坂道が続く道のりに、次第にやる気を失い、自転車に乗る回数が減っていきました。

感動して買った筈が、10ヶ月後には置物になっていました。

イベントに参加して楽しさを思い出す

 そんなとき、自転車部メンバーから、平坦で走りやすいコースがあるから、一緒に走ろう!と誘われ、ポタリングに出かけました。正直、乗り気ではありませんでしたが、サポートしてくれたメンバーの「楽しい時間にしてあげたい!」という思いが伝わり、気持ちも前向きになっていきした。

本当は、長い距離を乗りたいサポートメンバー、この日は徹底した裏方でイベントを盛り上げてくれました。

ゆっくり、のんびり自転車を走らせれば、心地良い風を全身で感じることができました。声を掛け合い、相手を思いやることができる自転車の速度は、お互いの距離もグッと近づけるようで、なんとも言えない喜びと結束力が芽生えたように感じました。

その後も様々なイベントに参加し、私の自転車生活は少しずつ前進するようになりました。

 

基本に立ち返ることができる本

現在も、新型コロナウィルスの影響で、外出自粛が続いています。一日も早く、仲間と一緒に自転車で走れる日が来ることを願わずにはいられません。そのためにも「今できること」はもちろん、「私たちは、どう生きて行くか」ひとり一人が真剣に向き合い、行動していくことが重要だと思います。この単行本にはそのためのヒントが沢山書かれています。

外出自粛で読書ができる時間が増えている人も多いと思います。「そうだ、今が読んで貰う絶好の機会だ!」と思い、私はこの書籍を購入し、まだ渡していない自転車乗りの友人へ手紙と共に送る準備を始めました。

この本を読むことで自転車の持つ新たな可能性や、魅力を一人でも多くの人に伝え、自転車のある喜びの生活を共に広めていく仲間が増える事を心から願っています。

SNI自転車部 原田