皆さんは、「ロコモ」という言葉を聞いたことがありますか?

運動器症候群、英語でロコモティブシンドローム、通称ロコモ(注1)は、骨や関節、筋肉などの衰えで自由に身体を動かすことが出来なくなる症状のことで、歩行や立ち座りなどの日常生活に障害を来たす状態のことで、進行すると要介護や寝たきりになるリスクが高くなるそうです。

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我々の平均寿命は科学の進歩のおかげでここ数十年に驚くほど延びましたが、その一方で私たちの運動器はそれほど長持ちするようにはできてないようです。

厚生労働省によると、「健康寿命」(注2)が「平均寿命」より男性が約9年、女性が約12年も短いそうです(注3)。これは支援や介護を必要とするなど、健康上の問題で日常生活が制限される期間が平均で9~12年もあるということです。

平均寿命が延びても、自立した生活ができなくなり、自分はもちろん、周りや家族に負担をかけてしまうことになります。長い人生を元気に過ごすためには「健康寿命」を延ばす必要があることは明白です。

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日本整形外科学会公式
ロコモティブシンドローム予防啓発公式サイトより

 

そこで、わたし達の健康寿命を延ばす鍵のひとつは「ロコモ」を予防することだといえます。

いつまでも元気で自立した生活を送るためには、身体のメンテナンスを行いながら大切に使い続ける必要があります。幸いにも骨や筋肉は、いくつになっても鍛えることができます。

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骨や筋肉を鍛えるには、体を動かして、適度な負荷を与えることが必要です。同時に、骨や筋肉の材料となる栄養素を、きちんと食事で摂ることが大事です。

右の60代と50代の二人が若い人たちとヒルクライム

 

 これらのことは、私たちが勧めるライフスタイルにぴったりマッチングすると思います。

即ち、自転車を利用して骨や筋肉を鍛え、旬産旬消、地産地消、ノーミートの食材を選択することです。

自然の中を走って自然との一体感を感じることで、肉体だけでなく精神面を癒すこともできますし、環境保全に繋がるライフスタイルにすることで、わたし達が生きる地球の健康も守ることになります。

来年は60歳になります。

 

今年は自転車に乗れるようになった孫とよくポタリングに行くようになりました。孫は新しい世界を発見して喜びを感じお祖父ちゃんにも喜びを与えてくれます。こんな喜びを80歳になっても実感するためには健康寿命を延ばす必要があります。

ただ永く生きることでは無く、健康寿命を伸ばして、この喜びと意義のあるライフスタイルを多くの人に伝えたいと思います。

 

Lauro Sakamoto

 

(注1)主に加齢や生活習慣が原因の運動器機能不全のこと。2007年に日本整形外科学会が提唱した呼称。
https://locomo-joa.jp/locomo/

(注2) 日本人の平均寿命の比較(1990年と2021年)
男性 75.92歳→81.41歳 女性 81.90歳→87.45歳
https://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/life/life19/index.html

(注3)健康寿命とは
WHOが提唱した新しい指標で、平均寿命から寝たきりや認知症など介護状態の期間を差し引いた期間。
https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/dictionary/alcohol/ya-031.html