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自転車に乗り始め、慣れてくると、ほどなくして必ず直面する、
「集団走行」「ポタリング」という場面。
さらに時が経つと「自分が先導する側」になっていきます。

これは殊の外重要です。
後続(グループメンバー)への責任が発生することになるわけですから。
しかし、何に気をつけたら良いかは、
私も含め、メンバー一同いまいちよくわかりませんでした。

そこで、プロに教えてもらいましたので、その情報を共有します。
先導者はグループの命を預かる大事な役割です。
集団を牽く可能性がある方は参考にしてください。

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【まずは事前準備をしっかりと】
・ライドマップの作成※1
インターネットや地図などを用いて、距離は勿論、
獲得標高や危険箇所などを頭に入れておきましょう。
予想ライドスケジュール(時間割ですね)も立てておきます。

・連絡方法の確認
時折、メンバーとはぐれてしまうこともあります。
その時になって焦らないよう、「LINE」「Messenger」などで、
参加者だけのグループを作成しておくと良いでしょう。

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【次には走行前確認】
・自己紹介

参加者同士の面識が無い場合は特に必要です。
こんなことだけでも和やかな雰囲気となります。

・コースを説明すること
※1で決めたコースを参加者に伝えます。

・ルールを説明し、共有する。
一緒に走ると、どうしても闘争心に火のつきやすいメンバーもいます。
しかし、「競争する場所はこの部分の坂だけ」とか、
「峠までの移動中はちぎり合い(いわゆる競争ですね)はしない」
などのルールを説明し、守ってもらいましょう。

・ハンドサインの確認
「止まれ」「減速」「障害物注意」などのサインを確認します。
サインの詳細はネットで検索してみてください。
先頭がサインを出すのは義務です。
仮に出さなかったとすると、後続は危険ですし、
多大なストレスを与えてしまいます。

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【走行中に注意すべき事】
・必要なのは「優しい気持ち」

なによりも後続を思いやることが求められます。

・ペースの基準は一番脚力のない人
メンバー中、一番脚力のない(と思われる)人のペースに合わせます
その人は、先導者の後ろに配置するのが良いでしょう。
先導者は一定の負荷(足にかかる重さ)で走ることが大切です。
基準は速度ではありません。

・後ろを確認するためのちょっとしたコツ
先頭は、後ろがついてきているか、
どのような状態かを逐一確認する必要があります。
が、直線では最後尾までは見渡せないもの。
そこで、カーブの時を利用して後ろを振り返ると、
後方の状況まで把握しやすいはずです。
試してみてください。

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・信号の変わり目
瞬時の判断が求められます。
全員が渡りきれるかを判断し、渡ると決めた際は、
「渡る!」という意思をハンドサインで示しましょう。

・後続が遅れ、離れてしまった場合
広い場所でしばし待ちましょう。
追いついてきたら、止まるのではなく、
後続がストップしないタイミングでスタートしましょう。

・なるべく車道を走る
歩道の走行は歩行者(特に老人)や、
逆走する自転車がいたり、
車道から歩道へ乗り上げる際の段差によるパンクのリスクがあったり等の、
危険が多く潜んでいます。
面倒でも、車道を走るよう心がけましょう。

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【先導者の持ち物】
以下のものを揃えておくことが理想です。
・予備のチューブ(2本ほど)
・パンク修理のパッチ
・エアポンプ(大きめ)
・後方確認用のミラー
・ゴム手袋(出血し要止血時などに必要)
・チェーンカッター
・女性のメイク落とし(驚くほど油汚れが落ちるそうです!)

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【その他】
・ライドへの参加人数が多い場合、グループ分けをします。

都市部では、4〜6人くらいのグループが理想です。
脚力別にグループ分けを行うのが良いでしょう。

・前の走者との車間距離
30㎝程度が理想ですが当面は、
その人が「怖くないと思う距離」でOKです。
次第に慣れてきます。

いかがでしたでしょうか。
事故を起こしてから考えるのでは遅すぎるのです。
繰り返しますが、先導者には責任が発生します。
後続への「優しい気持ち」が肝要です。
また、それに留まらずファーストエイドの知識なども、
身につけておく必要がありますね(それについてはいずれ書きます)

多くの人に自転車を楽しんでもらうため、
自転車人口が増えていくために、重要な視点です。

by LOOK部長675