第4回天女山ヒルクライムが終了しましたが、ゴール後には例年、エイドステーションが設置されます。
今年のエイドステーションのテーマは「補給食」「携行食」!
メニュー完成までは約3ヶ月を要しました!
どんなメニューだったのか?またその思いは?今回はお届けします。
最近では、固形、ジェルタイプなど手軽に購入できるものが多く、「即効で栄養チャージ!」などと書いてあると、つい手が伸びそうです。
それは悪いことではありませんが、製造や運搬の工程で化石燃料を多く消費し、
コンビニの利用が大量消費社会の助長に繋がってしまいます。
そもそも、原材料や添加物が与える健康への影響も不明、という問題点もあります。
これらは、「倫理的なサイクリスト」であるSNI自転車部の考えとは相容れません。
コンビニの前でたむろしているサイクリストも見かけますが、矛盾を感じることもあります。
このような理由から人や自然環境に配慮した補給食、携行食の開発の必要性を以前から感じていました。
そういうメニューが全くないわけではありません。
「オムスビ」は吾々がめざす“ムスビの世界”の象徴として最強です。しかし、さらに選択肢があってもいい。
そのような考えから今年のエイドステーションの準備は始まりました。
先ずは、普段よく目にするエナジーバーと似た食品を国内の食材で調達できないか検討。
地元のお店で、栄養バーを販売していると聞いては、即購入、味見、味見!
ラベル材料を確認して、それに近い食材を調達してみるも、難しく、普及はしないと判断し、断念・・・
その後もアイデアが出ては、試作、、、の繰り返しでした。
「廃棄処分となるパンでなにかできないか?」
「野菜くずでスープはどうか?」
「はねだしの果物を使ってジャムは?芋きんとんは?」
煮卵だ!煮卵!タンパク質も摂取できて、お腹も膨れるぞ~
などなど、沢山のアィディアを実現すべく試作に試作を重ね、
切り方にもこだわりました。
実際に、ヒルクライムした後に食べていただき、その感想も調査!
「うん、美味しいよ、、、、前の方が・・・」
(トホホ・・・泣)
沢山のお店を周り、旬の素材や調味料、値段などを調べました。
食材と調味料のウィンドーショッピング三昧!
このことがきっかけで地元のお店の方から顔を覚えてもらえたりもしました(笑)
また、イベントでエイドステーションが設置されると聞いて参加してみました。
安全面では保健所に行って、調理の仕方や食材について指導も受けました。
随分色々なことをしたものですが、一歩一歩完成へと近づいていきました。
試行錯誤して完成したメニューがこれです!
その土地ならではの素材を生かし、誰でも手軽にできるメニューであることが肝心です。アレンジも簡単にできるとなお良いですね。
<季節野菜のケークサレ>
谷口純子先生が「観音平ヒルクライム」の際に、過去2回、参加者全員に振る舞ってくださいました。一度に、沢山の野菜を手軽にいただくことができ、塩味が効いていて、汗を流した身体には、最高の塩分補給になります。中身の野菜を旬の物に変えることでバリエーションも増えます。
<エナジーフクレ>
鹿児島の郷土菓子、ふくれ菓子をアレンジしたものです。
本来の作り方は、地粉、黒糖、水、重曹、たったこれだけの材料を混ぜて、蒸すだけ。
蒸し器が無い時には、炊飯ジャーで出来ます。料理が苦手な男性でもOK!
満足感たっぷりで腹持ちが良く、運動後の身体に黒糖の甘さが嬉しいです。
こうして出来上がったレシピを、エイドステーションの係が真心込めて作りました。
エナジーフクレに入れる“くるみ”は、北杜市産の和くるみ(オニグルミ)
当日、無事に提供できました。
レシピは、今回のヒルクライム開催に向けて作成したSNI自転車部オリジナルのサイクリングマップに掲載しました(近日中にアップします)。
いかがでしたでしょうか。
今回、「めんどくさい」回り道をして、ようやく2つのメニューを作り、提供することができました。
それはSNI自転車部のメンバーのサイクルライフに、「食」というファクターも加えていただきたかったからです。
もちろんこのメニューが最上というわけではありません。
オリジナルのもを開発したら、ぜひお教え下さい。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
by薩摩芋娘