友人の何気ない一言が、私の心に刺さりました。
「チェーンの汚れは心の汚れ」それ以来、愛車を見るたびに、ため息が漏れます。
大変恥ずかしい話ですが・・・
実は、私、これまで一度も自転車を掃除したことがありません。
なぜなら、機械を触るのが苦手だからです。これまで、機械とは無縁の人生でした。適当な方法でメンテナンスをして、パーツを壊したこともあります(泣)。
それ以来、修理やメンテナンスは、すべて自転車屋さんにお願いしていました。しかし、自転車屋さんには、お掃除まではお願いすることができません。受け取りの時に、「お掃除してくださいね」と言われ、「ハイ…」と答えるも、なかなか腰が上がらず・・・そうこうしている間に、なんと3年半の月日が経っていたのです。

購入したばかりの自転車(まだ美しい~)
<きっかけはミニイベント>

そんな私ですが、SNI自転車部のミニイベントへの参加がきっかけで、ようやく重たい腰を上げることができました。
実は、自転車部事務局の中には、プロからの指導を受け、メカニックについては、相当な知識と技術をマスターした人もいます。
このミニイベントでは、そんなメンバーが講師役となって、「走行前点検」「日常的な清掃方法」「パンク修理」など自転車の日常のメンテナンスについて、実演を交えながらレクチャーしてくれました。

それぞれのパーツの構造やメンテナンスのコツなどを詳しく説明
また、参加者は自分の自転車を持参します。それぞれの説明の後には、実習の時間があり、実際に愛車を触りながらメンテナンスをしていきました。

タイヤの適正空気圧を確認
自転車は一台ずつ、パーツの構成が違うし、メンテナンスの方法も、微妙に異なります。そのため、実習の時間には講師が回って1人1人に合わせて指導してくれます。
「3年半ため込んだものをなんとかしたい!!」そんな前のめりな思いで参加していた私(笑)。何度も質問しましたが、講師は丁寧に答えてくれました。
そして、ミニイベントが終わる頃には、ある程度、メンテナンスの手順が理解できるようになっていました。「あれ?なんだか楽しそう?これなら私にもできるかも」一気にハードルが下がったように感じました。
<さようなら、3年半の汚れ>
ついに行動に移す日がきました。今回は、汚れを落とす掃除の作業を中心に行いました。

タイヤを拭くことで、パンクの原因となる異物を除きます
ミニイベントで教えてもらった手順を思いだしながら一つずつ作業を進めていきます。
「ウワッ!凄い汚れてる。汚い、汚すぎる・・・。」何度、この言葉を発していたでしょう(笑)

ギア一枚一枚を拭いていきます
綺麗になっていく様子を見て、やりがいを感じます。

この通り、ピカピカに!
そしていよいよ、自転車のチェーン掃除。私には、一番面倒だと感じていた部分です。洗浄液を垂らしながら、少しずつ拭いて行きます。

今回は生分解性の洗浄液を使用
「なんて頑固な汚れ!」汚れが固まりになって、なかなか落ちません。ペダルを回わすと「ジャリ、ジャリ、ジャリ、」と、砂を嚼む音までします(汗)。

チェーンの色は、シルバーだった…
何度もチェーンを拭き、ようやく綺麗になったところで、鎖一つずつに、オイルを垂らしていきます。

最後にチェーンにオイルを
部屋中に響いていた、「ジャリ、ジャリ」音はすっかり無くなり、ペダルはスムーズに回転するようになりました。
最後に車体を拭いて完成です。「できた!!!」
<チェーンの汚れは心の汚れ>

綺麗になった愛車と共に春を探しに行きました
今回、ミニイベントに参加したことがきっかけで、ようやく愛車を掃除できました。
3年半もの間、「メンテナンスはムリ」と決めつけて、はじめから諦めていたことに気が付きました。
「分からない!難しそう!!めんどくさい!!」そんな、心の中でため込んでいた思いが、チェーンの頑固な汚れになっていたのかもしれません(笑)
自転車のチェーンがピカピカに綺麗になったように、私の心もスッキリしました。
私が言うのもなんですが、自転車の掃除はオススメです(笑)。
“自転車のメンテナンスは、誰でも気軽に出来る”そのことを教えてくれたミニイベントには、本当に感謝です。
BY:原田佳兒