まず、ポタリングとはなに?
よく質問を受けます。ポタリングとは、「仲間数人で自転車を使って散策すること」です。この言葉は和製英語で、日本語にも英語にも辞書には掲載されていませんでした。海外では通じません。
“potter”という単語には、イギリス英語で「のんびりブラブラする」という意味があるようで、それに”ing”をつけて”pottering”としたのでしょう。「自転車で」という意味は含みませんが、日本でポタリングという場合、その多くは近郊を家族や気の合う仲間など数人で、散歩のように軽く自転車で走ることを指します。
海外でもサイクリングが好きな人は大勢いますが、「のんびりと二人以上の人数で散歩のように走る」ポタリングのようなイベントは存在しないかもしれません。ドイツではペアで走っている人はいましたが、グループでは見かけませんでした。台湾ではすれ違ったサイクリストは皆単独走行でした。
主催者の「おもてなし」の心と企画力
コース内には、次々と興味のあるものが現れました。護岸工事がされていない川沿いのコース。
そこに生息するヌートリア!(私は野生動物が大好きです)
ドイツらしい背の高い木々、そして広大すぎるほどの市民農園
さらには本のシェアボックス。
それらに出会う毎に説明してくれたので、よくわかりました。極上のおもてなしを受けた気分でした。
私以外の参加者も久しぶりに自転車に乗り、楽しさを再確認していた様子です。
主催者の下調べを含む企画力によって、イベントはより楽しくなります。
食事も大事
サイクリストにとって食事は大事。外から取り入れた食物が自分自身になるのです、、、というよりも単純に運動をするとお腹がすき、空腹時に食べるものは大変美味いのです。
今回は、目星を付けていた二軒が行ってみると定休日。さらに走ってさらにお腹をすかせ、たどり着いた和食店で昼食を摂りました。一緒に走って、食べたら、仲間意識はいっそう深まります。
ハプニングも楽しむ
今回それは私の身に起きました。走行中、パーンッと大きな音がしたかと思うとお尻に違和感が。パンクでした。しかも、穴が開いたのはタイヤ。(通常はタイヤの中のチューブに穴が開く)。
コース内に『アンネの日記』の著者で有名なアンネ・フランクが昔住んがありました。見学も予定に組み込まれていましたが、その場所でパンクの修理をしたのは大変良い思い出です。
ポタリングの魅力
半日ではありましたが、ずっと後まで忘れないイベントとなりました。ポタリングの良さは、①自転車の楽しさが再確認できること、②一緒に走った人達との仲間意識が深まるということ、③コースの選択はによって自然と自分(人間)の関わりに気づくことができる、ということです。
ポタリングの可能性
このようにポタリングは普段、あまり自転車を使わない人たちでも存分に楽しめるイベントです。また、日本だろうが海外であろうが、その土地なりの食べ物を含む自然、史跡等の特徴をコース内に組み込むと新鮮で楽しめます。また、体力もさほど必要としません。結果として、自転車利用者が増えるのではないか、と私は思いました。
楽しかったあ!!
岡田 慎太郎