今年の3月、妻のために電動アシスト自転車を購入しました。今回はその時のお話です。
<電アシを買おう!(決意)>
妻は、基本的にインドア派で、スポーツは苦手です。それでもママチャリにはよく乗っていたのですが、昨年、山梨県北杜市に引っ越してきてから、坂道が多くママチャリでは登るのが大変なため、ほとんど自転車に乗らなくなっていました。
電動アシスト自転車(電アシ)なら乗ってもらえるのかな〜と前々から考えていましたが、電アシは高価でもあり、ロードバイクに乗っている私としては、モーターに頼って楽するなんて邪道だ、という気持ちが心の片隅にあり、購入までは踏み切れずにいました。
そんな中、新型コロナウイルスの感染が拡大し始めていた3月上旬、SNI自転車部では、【今こそ自転車に乗ろう】を合言葉にして、こんな時だからこそ、感染リスクが少なく、運動不足解消にもなり、自然環境にも優しい(二酸化炭素を排出しない)移動手段である、自転車を活用しようという取り組みを始めました。これをきっかけとして、電アシでもいいから、妻にも自転車に乗ってもらいたいという気持ちが大きくなり、電アシの購入を決意しました。
<電アシを選ぼう(購入)>
まずは、用途と予算を決めます。用途は、日常の買い物など(ただし坂道が多い)、予算は10万円前後としました。電アシについての知識は全くなかったのですが、ネットで少し調べて、国内の3大メーカーから選べば間違いはない、という情報だけもって、さっそく、休日に自転車屋さんへ行きました。用途と予算を伝えて、何台か試乗させてもらい、これがいいかなというものもあったのですが、ここは焦らず慎重にと思い、3つのメーカーのカタログをもらって、その日は帰りました。
一言で、電動アシスト自転車といっても、ママチャリのようなものから、小径車や、スポーツタイプのものまで、様々な種類があります。私としては、小径車の少しスポーツタイプのものが、いいかなと思っていたのですが、妻からの希望は、とにかく”カゴ”がついていること、でした。もらったカタログを眺めていたら、どの自転車も良さそうに見えて、どれがいいのか分からなくなってしまいました。
次の週、頭の中を白紙にして、とにかく何軒か自転車屋さんを巡ってみることにしました。そして、3軒目で、これだ!と思える自転車と出会いました。乗るのは妻なので、妻が選んだのですが、私も「これなら」と思える自転車でした。色も気に入り、1年型落ちでしたが、キャンペーンで5000円引きになっていました。こういう買い物って、情報も大事ですが、足と、直感やフィーリングも大事だなと感じました。
<電アシっていいな♪(使用感)>
電アシを購入したことで、妻は、買い物などの日常生活で、また自転車に乗るようになってくれました。坂道でも、買い物で荷物を積んでいても大丈夫とのことでした。
私も妻の電アシを借りて、試しにジテツーをしてみました。12.5kmの道のりで、高度610mほど坂を登る必要があります。ロードバイクでも結構きつい行程です。ところが、電アシなら、ラクラクと登ることができてしまい驚きました(時間も15分ほど短縮!)。後日、妻も電アシなら登ることが出来ました。しかも、そんなにキツくなかったそうです。ロードバイクで同行した私の方が、息が切れてしまいました。
また、ママチャリという自転車の良さを再発見できました。普段、ロードバイクに乗っていると、かなり前傾姿勢でもあり、早く走ることに意識が向きがちでした。しかし、ママチャリは、背筋をまっすぐ立ててサドルにどっしりと座ります。スピードはそんなに出ませんが、視界がとても広くて、ゆったりとした気分で乗ることができました。周りの景色をのんびりと眺めながら、ロードバイクとは違った楽しさがあり、ママチャリもアリだなーと、感じることが出来ました。カゴがあって、またぎやすくて、泥よけや、チェーンカバー、ドレスガードがあって、スタンドもある。さらに、電アシなら、坂も楽に登ることができる。電アシのママチャリって日常使いでは最強だなと思いました。
さらに、良かったことがもう一つ。それは、妻といっしょに自転車で出かけることが増えたことです。私は、サイクリングが好きで、ロードバイクでよく出かけていますが、妻と私では体力差がありすぎて、一緒にサイクリングというのは、なかなか出来ませんでした。しかし、妻が電アシなら、それをカバーすることができるのです。
山梨県北杜市には、豊かな自然、おいしい手作りパン屋さんや、産直販売店、おしゃれな飲食店などがたくさんあります。先日も、妻といっしょに自転車で出かけました。私はロードバイク、妻は電アシです。滝を見に行き、喫茶店でお茶とケーキをいただき、手作りパンを買って、帰って来ました。
電動アシスト自転車は、自転車には乗りたいけれど、体力には自信がないという人には、選択肢として大いにアリだと思います。コロナ禍において、自転車の活用が見直されてきています。電動アシスト自転車で出かけてみてはいかがでしょうか?新しい景色やお店、食べ物との出会い、夫婦の仲もアシストしてくれるかもしれません。
(阿仁屋 雄一)