今回から、「紹介します!~私のライフスタイルと自転車~」と題して、SNI自転車部に所属するメンバーの自転車利用の様子を何回かに分けて紹介します。
メンバーそれぞれの「日常」に、自転車はどのように関わっているのでしょうか。
SNI自転車部事務局員がその様子をご本人から聞き取り、お伝えします。
手作りした自転車で、ジテツー25年!
大阪府大阪市在住 佐藤祐史さん
佐藤さんは現在66歳の美容師さんです。
ブルーオンピンク(BLUE ON PINK)という美容院を経営しています。
美容院の頭文字をとって、「BOP(ボップ)さん」と名付けた自転車で、25年間、片道12㎞の自転車通勤(ジテツー)を続けています。
◆愛車ボップさん
25年来の相棒ボップさんは、自転車屋さんで完成品を手に入れたのではなく、実は佐藤さんご自身がパーツを組み立てて作ったものです。
自分で組み立てようと思ったのは、子供の頃から工作や機械いじりが好きで、好奇心でやってみたかったからです。ただし、25年前といえば、今のようにインターネットで調べたら動画が出てくる時代ではありません。本やインターネットのブログなどを調べ、自転車の構造を勉強し、道具を揃え、フレーム(自転車の骨格部分)やギア(変速機)・ホイール・ハンドルなど、オークションで手に入れたりしたパーツを自分で組み立てて試行錯誤しながら完成にこぎ着けました。
こうして自分で苦労して組み立てたボップさん、可愛くないわけがありません。よくお手入れし、パーツを交換しつつ大切に使い、25年を経て今でも佐藤さんの相棒として活躍し続けています。
◆ゴミ拾いを続けています
そんな相棒ボップさんと共に、佐藤さんは毎朝ゴミ拾い(クリ-ンサイクリング)を行っています。ゴミ拾いを始めたのは、健康のために運動量を増やそうと思ったのがきっかけだったそうです。
ところが、自分の健康のためだけに始めたゴミ拾いによって、見知らぬ人から笑顔で「ありがとう」「がんばって」とエールを貰うようになりました。自分のためにしているつもりだったのに、他人から感謝された佐藤さんは、「人は人、自分は自分」というそれまでの考え方から、「みんな、つながっている」と意識が変わっていったそうです。今ではクリーンサイクリングを通した人との繋がりが嬉しく有り難く感じられ、佐藤さんの生活に無くてはならないものになりました。また、奥様も応援してくれており、クリーンサイクリングをすることで家族への感謝の気持ちも同時に深まっているそうです。
◆なにごとも、やってみないとわからない
佐藤さんはこう仰っていました。
「自転車を組み立てることも、ジテツーも、ゴミ拾いも、やってみることで初めて感じること、見えるものがありました。これからさらに10年続けたら、おそらくまた見えてくる世界も自分自身の心境も変わるでしょう。ボップさんをいつまでも大切にしつつ、ジテツーやクリーンサイクリングを続け、明るく健康に、家族や応援してくれる周囲の皆様にも喜んでもらいながら、さらに自然ともふれあいながら自転車の素晴らしさを広めていくことが、私の今後の目標です。」
自転車の活用を通して、周囲の愛に目覚め、一歩一歩、心の成長を遂げていく佐藤さんのお話を聴きながら、私もかくありたいと思わせていただきました。皆様にも、日常生活の中で、自分の好きな方法で良いので、自転車を活用してみようかなと思っていただければ幸いです。次回からも、SNI自転車部メンバーの自転車利用の様子をお届けしていきます。「日常」の中で自転車とどう関わっているのかを一緒に見ていきましょう。
SNI自転車部事務局員 河野 知足