福島県で初となるミニイベントが開催されました。
このミニイベントでは、私たちが信仰者として
“何を目指し”そして“何をすべきか”が、
象徴的に表現されているように感じました。

福島・西郷ソーラー発電所

今回のヒルクライム、目的地となったのは、
「生長の家 福島・西郷ソーラー発電所」。
SNI自転車部との縁の深い施設です。
なぜなら「ペダルで進める自然エネルギー拡大運動」
(通称:「ペダ進」)で集まった募金で、
設置されたソーラーパネルがあるからです。

先ずは、前日の下見でパネルの場所を確認。
「おっ、あった、あった!」

「SNI自転車部」の表示のある銘板

銘板にある「SNI自転車部」の表示はパネル1枚分のみですが、
現在では、募金額は6枚分に達しました。
このように、募金された方のお名前が、銘板に表示されております。
小さな力の積み重ねが、このような大規模な施設となっているのだと思うと、
感謝の気持ちとともに「自分にもできる」という勇気が湧いてきます。

辺りは美しい田園風景と豊かな自然に囲まれています。
古き良き日本の原風景がここにあるように感じました。
しかし、そんな好ましい景色ばかりではありません。

コース途中の道ばたで、風景に溶け込んでしまっている線量計。

ここは福島です。線量計が至る所に設置されており、
袋に詰められた汚染土が積み上げられています。
心が痛みます。
この対極的な景色、私達が次世代に遺したいのはどっちなのかは、
もはや言を俟(ま)ちません。

コース途中、コミュティセンター跡地に積まれた汚染土。

原発事故のあった福島に建設された、このソーラー発電所は、
生長の家にとって「脱原発」を象徴する施設となりました。
そこに向かって走ることは、「脱原発」をはじめとした、
自然と人間が共存する“新しい文明”構築を目指すことを表しています。

どうすれば実現するのか?ポイントは「自転車」です。
つまり、ライフスタイルを転換して「省資源・低炭素の生活法」を実践することが、
我々が目指す、新文明構築に繋がるのではないかと思います。

さて、イベント当日。この日の天気予報は「曇りのち雨」。
しかし、台風が接近しており、大気が不安定とのこと、天候が読めません。
開会前に予報に反して雨が。。
その雨も小降りになったところで、天候の回復を願いつつスタート!

スタート地点の参加者の様子

このミニイベント、「ヒルクライム」としておりますが、
勾配は比較的緩く、健脚な人であればかなりのスピードを登ることができます。
また、初心者の人でもゆっくり登れば、十分走ることができるため、
幅広い層の方達が、それぞれ楽しめるコースです。

ご参加になられたのは、福島と栃木などから、合計18名。
年齢も性別も自転車の種類も多様性に溢れていました。
元々、自転車を趣味にしていた人もいれば、
レンタサイクルなどで借りた自転車で挑戦する人、
電動アシスト自転車で参加された方もおられました。

様々な自転車で楽しむ参加者の様子

そのため、今回は競争ではなく、各自のペースで登ることとしました。
ところが、若者は力が有り余っています。
先頭集団は青年を中心にした4名ほどのグループ。

先頭集団から抜け出した一人の高校生

 

そこから抜け出して先頭を走ったのは、一人の高校生でした。
彼は、バトミントン部で体を鍛え、毎日、自転車で通学しています。
借りたクロスバイクに跨がり、グイグイ坂を登ります。

参加者が快調に走る中、期待とは裏腹に、雨足は次第に激しくなってきました。
そしてついに、本降りに。。。

一旦、濡れてしまうと、気持ちが開き直ります。
靴や下着まで浸水すると、もはや抵抗する気持ちがなくなるからです。
悠々とした気持ちで景色を楽しみ、お互いに声をかけながら、
それぞれのペースで走りゴールいたしました。

マイペースにゴールを目指す参加者の様子

寒気が入ってきたのか、気温も下がってきました。
走っているうちは良いのですが、止まると寒い!
その冷え切った体を温めてくれたのは、エイドステーションです。

エイドステーション

福島在住のSNIオーガニック菜園部のメンバーが工夫を凝らした料理が並び、
栃木からの参加者も差し入れをしてくださいました。

この日のメニューは、おむすびや野菜スープ、ノーミート串揚げ、温かい飲み物など。
「おぉ、生き返る!!」

美味しい食事や飲み物で温まる参加者

そして、参加賞として、川上・教化部長が、
「自転車型のキーホルダー」を製作してくださいました。

川上教化部長手作りのキーホルダー

最後に、ソーラー発電所をバックに、記念撮影。
自転車部事務局より「横断幕」をプレゼントしました。
今後もイベントを開催してご活用下さいね。

集合写真

「雨もまたよし」
雨が不都合と考えるのは、人間中心的で狭い物の見方です。
植物はこの雨により成長して、多くの生命がその恩恵を受けて生きています。

雨の中を走ることで、人間中心的なものの考え方から
“自然に譲る”ことを意識することができたのではないかと思います。

実際、「この雨のおかげで、米や植物が育ち、それによって我々は生かされているのだなぁ」
と、雨に打たれながら感じていた参加者もいたようです。

写真はイメージです。

寒かったけど、印象に残るイベントになりました。

By raccoon & 1048